目次
0.ソフトの紹介
1.下描き
2.背景部分
3.人物部分

※「ワンポイント」は初心者向けなので大したこと描いてません。
期待して開くと拍子抜けしますのでご注意。




0.ソフトの紹介
AzPainterというフリーソフトを使っています。
お絵かき掲示板の「しぃペインター」に似た使いやすさがあります。
ダウンロードして解凍後、「AzPainter.exe」をダブルクリックですぐに使えます。
ベクターでダウンロード
作者様サイト(AzPainter講座あり)

個人的な意見ですが、
・しぃペインターが好き
・使いやすさや軽さを重視
な方にはぴったりだと思います。
逆に、
・しぃペインターが好きではない
・筆圧感知機能、自動選択ツールやなげなわツールが無いと嫌
な方には不向きだと思います。




1.下描き
1.考える
今回は5巻のデートの話で、ソフトクリームを食べる唯世をあむが携帯で隠し撮りしたという設定で描くことにしました。
写メにもいろいろサイズがあるようですが、240x320にするので縦横の長さを倍にした480x640で描きます。
ちなみに、web拍手画像にしている400x300の絵は、600x450で描いてます。
2.描く
あむの視点を意識して構図を決めました。
背景の下描きは塗り分けの際に見えなくなるので、塗り分けの目安になる程度に大雑把に描きます。
背景は5巻のデートの話の公園を参考にしています。


ワンポイント ベンチの描き方




2.背景部分
1.塗り分ける
下描きを参考にして塗り分けます。

・地面・空
・遠くの木とその土台(土台?茶色いの)
・少し遠い木とその土台
・近くの木とその土台
・噴水(ベンチの後ろの灰色の物体)
・ベンチ

というようにレイヤー分けしました。
2.描き込む
・空と地面
やっぱり地面は芝生にしました。

空と地面のレイヤーのすぐ上に新規レイヤーを作り、「エアブラシ」で色を乗せていきます。
塗り分けたレイヤーに直接描き込んでもいいんですが、淡い色の上に濃度を下げた色を直接塗ると気に入った色にならないので、あえて新しいレイヤーに色を塗っています。
・木
大雑把に塗り分けただけだった木の形を整えつつ、「アンチエイリアスペン」で形を決める程度に影を付けます。
この作業は塗り分けたレイヤーで直接やっています。

↑の芝生のだと日本っぽくないような気がしたので、地面を変更しました。
一番遠い木も消して建物にしました。

今度はきっちり影を付けます。
木は点描に近い感じで、幹は濃度低めの濃い色で縦になぞるようにします。
木が近くにある場合は光も入れますが、今回は結構遠くにあるので省略しました。
土台も濃度低めの色でなぞった後、縦線ででこぼこを付けます。

木や建物が小さいような気がしたので、ちょっと大きくしました。


ワンポイント 木の描き方
・家
←は作業原寸です。完成したら縮小してさらに小さくなるので、テキトーでいいです。
屋根と手前のレンガ塀にそれっぽいテクスチャを貼って、全体を軽く汚しただけです。
・ベンチ
面倒なので下描きの線をちょっと加工して使うことにします。
ベンチの下描きのレイヤーを塗り分けのレイヤーの上に持ってきます。
「フィルタ」→「カラー」→「RGB調整」で線の色を黒から茶色っぽい色に変更した後、「フィルタ」→「アンチエイリアシング」で線をなめらかにします。
ベンチの足は、目立ちませんし、光を狭い面積に強めに入れさえすればどうにでもなります。


塗り分けのレイヤーの上に新しいレイヤーを作り、そこで質感を出します。
ベンチの線の方向に沿ってさっと撫でるように、塗り分けた色よりちょっと濃い目の色を乗せていきます。
はみ出して大丈夫です。
色を乗せ終わったら、「フィルタ」→「アルファ操作」→「下のレイヤで透明な部分は透明に」を実行するとはみ出した部分が消えます。
これだけでは平面的だったので、ちょっとベンチの線にみぞを入れました。
ベンチの周りの線をところどころ薄くして背景になじませ、みぞの近くに微かに光を入れて影を強調します。
言葉で説明するのは難しいので、↓の拡大図を見て察してください。

最後に、地面に影を入れつつ適当に汚し、テクスチャをぶちまけて背景完成です。
やっぱり噴水は消しました。




2.人物部分
1.線画
「アンチエイリアスペン」濃度120前後で描いていきます。
ベジェ曲線を使うと綺麗な線になりますが、フリーハンドで綺麗に描ける方はフリーハンドの方が圧倒的に早いです。
私はほとんどベジェ曲線で描いていますが、細かい調整はフリーハンドでやっています。
フリーハンドでアンチエイリアスペンを多用される場合、「ファイル」→「環境設定」で、「アンチエイリアスペンは常に曲線で描画する」にチェックを入れておくことをお勧めします。
自由線のモードで変更してもいいんですが、他のツールで「通常」や「細い」で描きたい場合に面倒なので;
2.塗り分け
パーツごとに塗り分けます。トーンもこの作業で入れてしまいます。

・顔と首
・髪
・白目
・黒目・舌
・ズボン
・シャツ
・ネクタイ・ズボンの緑の部分
・ネクタイ・ズボンの緑の部分にかけるトーン
・ソフトクリーム
・腕・手

というようにレイヤー分けしました。


ワンポイント トーンの作り方
3.影付け
どうということはないアニメ塗りです。
塗り分けをしたレイヤーの「アルファマスク」にチェックを入れ、そのレイヤーに直接影を入れていきます。
アンチエイリアスペンの濃度160前後。
髪のハイライトだけは別レイヤーで、ブラシツールで描き殴った後、「フィルタ」→「アルファ操作」→「下のレイヤで透明な部分は透明に」ではみ出した部分をサクッと消します。




黒目は、
  1. グラデーションを入れ、一番濃い色で周囲をなぞる
  2. 瞳孔を入れる
  3. 線画レイヤーの上に新しいレイヤーを作り、光を入れる
の流れでやっています。
途中でミスって表示状態になっていた噴水を消し、トリミングして完成。

最後までお付き合いくださりありがとうございましたー!